GN125-2Fのフロントブレーキキャリパーの分解及び清掃手順メモ
2020/09/03
※ド素人の個人的作業メモかつ重要なブレーキ関連なので参考にしないでください
フロントのパッド交換がてら、キャリパーを清掃してみた。
今回はブレーキホースとピストンは外していません。
というか清掃前に、GN125-2Fは純正のキャリパー本体(パッド付き)がタオバオで2000円くらいで売っているので、経年劣化がありそうな場合は、丸ごと取り替えるほうが早そう。
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国内だとパッドピン1本で安くて700円とかだから、これ交換しちゃうほうが安いのかもなぁ。
と、思った次第。
以下、作業メモ。
目次
必要なもの
・トルクレンチ(17nm-20nm対応)
・ボルト、六角、(できればマイナスも)のソケット
・キャリパーピストンツール
・チェーンクリーナー
・金属用耐水サンドペーパー
・ピカール
・万能グリス
・シリコングリス
・シリコンスプレー
・プラスドライバー#2
・小さめのマイナスドライバー
・ウェス
・歯ブラシ
・キッチンペーパー
・(ボルトが固着してそうであれば)ラスペネかCRC
・(必要に応じて)ブレーキフルード
作業前にブレーキフルードの確認
作業途中でピストンを動かすが、ピストンを押すとブレーキフルードがマスターに戻り、引くとマスターから吸い出される。
戻した時に溢れないよう、引いた時に空にならないように、ブレーキフルードの量を調整しておく。
自分の場合はパッドが減った状態でフルードを満タン近くまで入れていたため、半分くらいまでキッチンペーパーでフルードを吸い出して減らしておいた。
キャリパー分解手順
ボルトの固着が想定される場合は適宜ラスペネを吹き付けて少し待ってから外す。
また、今回はブレーキホースをつけっぱなしで作業してるが、完全に分解する場合は最初に外す。
ピストンも外す場合は、別途シールの交換も必要になるため、用意しておく。
キャリパーについてるカバーを外す
プラスドライバーで簡単に外れる。
ブレーキパッドピンプラグを外し、ブレーキパッドピンを緩めておく
キャリパーでマイナスが入るネジ(プラグ)を外すと、その奥にパッドピンがある。
仕組み的には、このパッドピンを外すとキャリパーからブレーキパッドが外れる。
プラグの方はマイナスで緩めるが、固着してる場合は簡単にナメると思うので、必ずラスペネかCRCを吹いてから作業する。
ブレーキパッドピンもブレーキダストを含めて錆びやすい箇所なので、固着してそうなら同じく吹く。
自分の場合はパッドピンがサビで膨張していて、ピンが緩みきった後にピンを引き抜くことが難しかった。
ここらの関係でパッドピン周りは固着があるため、力を入れる必要があるため、固定されたキャリパーボルトを外す前に緩める。
キャリパーボルトを外して、キャリパーをブレーキディスクから外す
キャリパー自体は、キャリパーボルトの2本だけで固定されているため、2本を抜いた後はそのままグイグイとキャリパー本体を引き抜ける。
パッドピンを外す
緩めておいたパッドピンを引き抜く。
パッドピン自体に錆がある場合は、ネジが緩みきっても、最後まで回転させながら引っこ抜く。
ブレーキパッドを外す
パッドピンを抜くとブレーキパッドを外すことができる。
可能な限り分解する
名称がわからないが
1.ブレーキパッドの下にある金属プレート
2.パッドの上側にある、ダストブーツ2つに刺さっているプレート
この2つは簡単に外せる。
2の名称がわからないけど、ダストブーツに刺さってるプレートは、普通に引っ張れば簡単に外れる。
キャリパー本体の清掃・グリスアップ
ピストン以外のキャリパー全体を、チェーンクリーナーを使いながら清掃する。
チェーンクリーナーを使う理由は、ダストブーツやピストン内部にゴムのパーツが存在するため。
チェーンクリーナーはCRCよりも乾く速度が遅いため、しっかりとウェスで拭き取る。
ダストブーツの内部にはクリーナーは入れないように注意。
ダストブーツには最後、シリコンスプレーをかけておく。
ピストンの清掃・グリスアップ
キャリパーピストンツールを使い、5mmほどピストンをそれぞれ引き出す。
ピストンを完全に引き出すとフルードが溢れてきてエアーを噛むので、最低限引き出すようにする。
5mmほど出したら、チェーンクリーナーを軽く吹き付けてウェスでこすりながら、ピストン外側についたブレーキダストを歯ブラシとウェスで除去していく。
ピストンツールを使い、ピストンを回転させて360度行う。
その際にチェーンクリーナーで除去しきれない、汚れや爪でかかる段差があれば、それはサビ。
サビがある場合は、素直にピストンを交換するのが最善らしい。
その上で、もしサビがあってもピストンを再利用する場合は、サビの除去をする。
錆の除去作業は縦にこするのではなく、横に擦る形で行う。
まずは爪でかかるサビを、小さなマイナスドライバーで削る。
ピストンを再利用せざるを得ないときは、最悪でもここまでは行う。
次に金属用の耐水サンドペーパーで、落ちきらなかった汚れを可能な限り削る。
最後にピカールで磨き、ツルツルにする。
ピストン外周の清掃は、ピストンを戻した時に、錆が内部のシールを傷つけて、ブレーキフルードが漏れ出さないようにするため。
仕上げにピストン外周に薄くシリコングリスを塗り、ピストンを押し戻す。
ブレーキパッドを新品にする場合は全部押し戻し、再利用する場合は最初より数ミリ奥にするくらいでOK。
ピストンの揉み出しは、ピストンに錆が少しでも見受けられた場合は行わない。
パーツの清掃・グリスアップ
各ボルトはパーツクリーナーなどで脱脂を行い、万能グリスでネジ部分をグリスアップしておく。
前述のダストブーツに差し込む部分のピンは、ブーツがゴム製のため、万能グリスではなくシリコングリスを薄く塗っておく。
ブレーキパッドピンに錆がある場合は、可能であれば新品に交換。
ブレーキパッドピンは消耗品扱いで、ここに錆があるとブレーキに違和感などが発生するため。
ブレーキパッドの削れ方が偏るなどの障害もあるらしい。
錆があっても再利用する場合は、サンドペーパーで削ってからピカールでツルツルにして摩擦抵抗をなくした後に、万能グリスを塗る。
パッドピンはネジ部以外にも全体的に薄く塗っておく。
元通りに組み直す
外した時と逆の手順で組み直す。
パッドを新品にする場合は、新品を新しく組み込む。
面取りは基本的には不要。
ブレーキパッドピンは17nm、キャリパーボルトは20nmの締め付けトルクで締め付ける。
パッドピンプラグは最後に少しキュッとさせるくらいで、あまり強く締め付けすぎないようにする。
キャリパーを触った後はブレーキレバーをニギニギして抵抗を確認する
ピストンが押し戻されると、ブレーキパッドの接地面がディスクから離れているため、作業後は必ずブレーキレバーを何度か握り、ピストンがパッドまで戻っていることを確認する。
また、パッドを新品にした場合は、最初の数回はほぼブレーキが効かないため、低速でブレーキが掛かるようになるのを確認する。
その後も完全な効きになるまではアタリがつくまで時間がかかるため、しばらくはブレーキパッドが並行に削れるのを意識しながら、長い距離をかけてブレーキすることを意識して運転するようにする。
急ブレーキなどをすると変なアタリがつくらしい。
パッドを新品にしたらブレーキフルードをFULLまで入れておく
忘れないように。
ブレーキフルードを満タンにしておく意味は、ピストンの押し出し=パッドの減り具合によってフルードがマスターシリンダーから減るため、パッドの減り具合の目安となる。
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