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昔の記事は上手く表示されないかもしれない。

本物のセーム革(セーム皮)でスピーカー(KENWOOD LS-11)のエッジを修理

      2016/01/10

セーム皮で修理後のKENWOOD LS-11。ボンドのはみ出し跡が目立つ・・・。ハードオフのジャンク品として売っていたKENWOOD LS-11。
アンプに繋げて音を聴いてみると、
中高音は非常に良い音を鳴らすにもかかわらず、
低音はスカスカだった。

お察しの通り、ウレタンエッジがぼろぼろで崩れているからです。
このままではあまりにも勿体無い・・・。

というわけで、王道ともいえるセーム革(セーム皮)を使った方法で
エッジの修理をしてみました。

続きではスピーカーエッジの張替体験記、及び
今回SP用エッジに使うセーム皮として選んだ「春日キョンセーム」の紹介をしています。
これからセーム皮を使ったスピーカーエッジ修理を考えている人の参考になれば幸いです。

(セーム皮とセーム革という二つの表現を使ってますが、単純にSEO対策なだけなので気にしないでください。)

修理に必要なもの

修理に必要なものは以下の通り。
材料費は合計で約3500円でした。

・マイナスドライバー 100円 (100円均一にて購入)

・De-Solv-it ベトベト、ヌルヌルの接着剤の汚れおとし ソフトタイプ お試しサイズ 400円
(東急ハンズにて購入)

・コニシ ボンドGクリアー 200円
(どこでも売っているが、自分は東急ハンズにて購入。
革が接着できてそこそこ知名度があるものなら、なんでもいいと思います。
初めての方は、速効性を「使わないほうが」良いかと思います。)

キョンセーム革 SPエッジ用硬貨済み 20cm角 1200円 x 1枚
(㈱ 春日のサイトより、SPエッジ用に硬化加工したものを特別注文にて購入)

今回の一番の肝は、最後に紹介した春日のキョンセーム革です。

スピーカーエッジ専用のセーム革として、春日のキョンセームを使う

他のスピーカーエッジ修理のサイトでは、よくカー用品店のセーム革を使うと書いてあるのですが、
それはとんでもない間違い。
それはあくまでもカー用品として加工されたものですし、スピーカー用に作られたものではありません。

では何が違うかというと、革の厚さや、そもそもそれが本物のセーム革なのかどうか。

よく「セーム」という名前を使った、セーム革にみせかけた合成スポンジの商品なども目にすることがあります。
が、もちろんそんなものでエッジを作っても、音はよくありません。
そもそも、メーカーでスピーカーに使われていたセーム革は天然のものであり、
後者のものは人工クロスにしかすぎません。

次に、もし本物のセーム革が使われてあっても、シリコン加工などの加工が施されている商品もあります。
前述した革の厚さも、用途によって違ってきます。
また、セーム革といっても種類があります。

それらを考慮した上で、どのセーム革がよいのかネットで調べていると、
「春日のキョンセーム」という単語を目にしました。
気になって調べてみると、国内でも数少ない本物のキョンセームという、
品質の高いセーム革を取り扱う会社の商品だとか。
キョンセームの説明は、㈱春日のサイトより確認して頂ければと思います。

㈱春日は革の卸業者でもあるみたいなので、どうせ買うなら専門家がいるところで
買ったほうがいいよなぁということで、春日のサイトより購入することに。
専門店なのに一般店で売ってる価格とほとんどかわらなかったこともポイントです。
(むしろ送料無料な点を考えると、他の通販より安いし、移動費を考えても普通に買うより安かった。)

が、キョンセームといっても用途別に種類がたくさんありました。
この時点で、さらに個人的に信頼度が増した部分でもあります。

しかし、スピーカー用のキョンセームが見当たらない。
スピーカーエッジの説明のページがあるのに、
商品一覧にスピーカー向けの文字が見当たらない。

適当に薄そうなのを選んで買おうとも思いましたが、思い切ってメールで相談させてもらいました。
どうやら、前述した通りに、用途によって革の厚さが0.55mm~0.8mmまで違うそうです。

その中でも、スピーカーのエッジ用に最低なセーム皮は、0.7mmの厚さで硬化処理をしたものだそうです。

硬化処理というのは、エッジ製作用にほんの少しだけ革を硬くしたもので、
その硬化は1週間ほどでなくなり、また自然のやわらかさに戻るため、
エッジの柔軟性には全く問題がないそうです。

硬化処理をした分、値段が高くなるんだろうなぁ・・・と思っていたら、
なんか他の用途とほとんど同じ20cm角で1200円。
しかも送料が無料!
これはぶっちゃけ安いと思います・・・。迷いなく購入。
住所を教えてくれれば至急配送するとのことで、急ぎで買いたい人にもお勧めです。
(楽天とかだと、確認後2~3日は当たり前だったりします・・・。)

個人的にここまで㈱春日のセーム革「キョンセーム」をプッシュするのは、
実際品質が良かったということと、何よりも担当の方が非常に丁寧に対応してくださった為です。
配送までとてもスムーズで、梱包も丁寧でした。
特に、頼んでいなかったのですが、速達で配送して頂けたの点にも強く好感が持てました。

送料無料でメール便の速達で配送してもらえました!

また、これは個人的な感想ですが、手書きの手紙が同封されていたのも温かくてよかったです。
さらにオマケで、めがね拭き用のキョンセームが同封されてました!
ですが、自分はめがねを持っていないので、スピーカー磨きに使ってます。

手紙とオマケのキョンセームが嬉しかったです。

久々に気持ちが良い買い物ができたので、感謝の意を込めて紹介させて頂きました。

スピーカーエッジ用のキョンセーム皮の購入相談は、こちらの問い合わせより受付けて頂けました。

(自分の場合は、春日さんからのメールがhotmail経由で来たので、
ウェブメールサービスを使っている人は、hotmailからのメールが
迷惑メールフォルダに振り分けられていないか注意してください。)

作業工程の概要

では作業を説明します。
自分がかかった作業時間は

ウレタンの除去 1時間 x 2本
エッジの製作 1時間
エッジ外側部分の接着 20分 x 2本
エッジ外側部分の乾燥時間 3時間
エッジ内側部分、コーンとの接着 20分 x 2本
仕上げの乾燥 24時間
(乾燥時間・接着時間は全てGクリアー速効性の基準です。
それ以外を使う場合は、自分が使う接着剤に見合った接着時間をそれぞれ当てはめてください。)

ということで、作業時間は4時間20分、待ち時間が28時間でした。

1.ウレタンの除去

重要かつめんどくさい作業です。
口酸っぱくいいますが、ウレタンの除去を丁寧にすることによって
エッジをしっかりと貼り付けることができるため、重要な作業です。

しかし、ここでウレタンを違和感のないレベルまで除去しておかないと、
セーム革とコーンなどの接着が弱くなってしまうため、下手をすると失敗してしまう可能性があります。

エッジを強く接着をするために、丁寧にウレタンを除去します。

使う道具は、マイナスドライバーと粘着除去財、そして指。

指を使うので、できれば粘着除去財は、最初に説明した商品を使って頂いたほうが良いかと思います。
「De-Solv-it ベトベト、ヌルヌルの接着剤の汚れおとし ソフトタイプ」のウリは、
自然のオレンジオイルなどから作られた、体に優しい液体だということです。

シンナーなどでも除去はできますが、できれば指も使うので、
体に優しいものを使ったほうがよいかと思います。
そして体に優しいということは、液体を塗る素材にも優しいということなので、
素材の劣化に関しても安心できます。

先ず、スピーカーのウーファー部分の六角のネジを緩め、ウーファーをスピーカーから外します。
スピーカーを寝かせて作業をしたほうがやりやすいと思います。

また修理が終わったら装着しなおすので、必ず外すときにどのように固定されていたかを覚えていてください。
例えばLS-11なら、線が下から上に伸びるように設置されていました。

ウーファーは線がスピーカー内部と繋がっているので、力強く引っ張ってちぎらないように気をつけてください。
ウーファーの後ろの部分に銅線を差し込む形になってますが、外せるようなら外してから作業をしてください。
また、その際にはどこにどの線がついていたかをメモって置いてください。
自分は片方は手で簡単に取れたのですが、
もう片方の線がなかなか外れなかったので、繋げっぱなしで作業をしました。
繋げっぱなしで作業を続けるときは、ラインを引っ張り過ぎないように注意しながら進めてください。

ウーファーを外したら、ウーファーを新聞紙の上に移動させます。
これがすごく重要で、ウレタンのカスが絨毯やフローリングに落ちてしまうと、
ネバネバで黒い染みがついてしまうため、必ず新聞紙の上など、
ウレタンのカスが落ちても良い場所で作業をしてください。
また、ウレタンのカスはウーファーなどにもネバネバでこびりつくため、
こまめにゴミ袋に捨てることをお勧めします。

次にガスケットというウーファーの上に接着されているプラスチックの輪をはがします。
コーンが下になるようにウーファーを置き、ボロボロになったウレタンエッジを、
マイナスドライバーで軽くなぞるようにして、全て崩してしまいます。コーンを上にした状態でやると、
ウレタンのカスがコーンの下に入ってしまうため、注意してください。

次にコーンを上側にして、エッジ外側、金属の部分にこびりついたウレタンの除去を始めます。

ここは多少強めに、下地から削るようにゴリゴリと進めていけば、簡単に除去できると思います。
ある程度取れたら、次にその金属の部分に粘着除去財を軽く垂らし、指で伸ばします。
2~3分ほど浸らせた後に、ボロ布を使って磨くようにして細かい粘着を取り除いていきます。
この作業は、粘着財による凸凹がほぼなくなるまで繰り返してください。
一度で強く擦るよりも、粘着除去財を塗って磨いて、また塗って磨いてを繰り返すほうが楽だと思います。

これで外側のウレタン除去は完了です。
手が汚れていたら、食器洗剤などで軽く手を洗って一息ついてください。

次に、コーンの裏側についたウレタンの除去に取り掛かります。これが面倒です。

先ずコーンが下側になるようにウーファーをひっくり返します。
ウレタンがコーン裏の外側についてると思うので、マイナスドライバーでウレタンをなぞるようにして、
軽く取り除けるものを取り除きます。
コーンに傷をつけて痛めないために、くれぐれも力を入れて強く擦らないようにしてください。

なぞるだけで除去できるウレタンを処理してからが本番です。
こびりついているウレタンの上に、粘着除去財を染みこませていきます。
ノズルから直接しみこませ、指の腹で伸ばすように染み込ませて下さい。
また、粘着除去財の量は、垂れないくらいに適用に染み込ませてください。

その状態で5分くらい待ち、指でウレタンをなぞってみます。

するとある程度ぽろぽろとクズが取れると思うので、爪と指の腹でコーンを傷つけないようにウレタンを擦り、
ぽろぽろと取れる部分のみ取り除きます。こびりついているのはとる必要はありません。
それを1周したら、またこびり付いている部分に粘着除去財をしみこませ、同じ手順を繰り返します。

これを繰り返し、コーンからウレタンを完全に除去します。
ウレタンが残っていると、その部分にエッジを密着させることができず、
エッジが浮いてしまって音に影響があると思われるので、根気よく、丁寧に取り除いてください。

全てウレタンを除去できたかな?と思ったら、一度手を洗って、手からウレタンを落としてください。
そして一休みして、先ほどの作業中に、ウーファーの他の部分に
ウレタンのカスがついてしまっていないかチェックしてみます。
気になる部分があれば、粘着除去財を指に塗り、そこからその部分に塗るようにして、
ボロ布で擦って除去していきます。ピカピカになりましたか?

ここで終わりと思いきや、最後にガスケットのウレタンを除去します。
LS-11のガスケットはプラスチックだったから、結構楽でした。
手順は同じで、ドライバーでなぞって除去できるウレタンをとり、
その後は粘着除去財を塗りドライバーで擦るを繰り返すだけです。

お疲れ様でした。
以上で、今回の作業で一番手間がかかるウレタンの除去の完了です。

2.エッジの型の製作

もともとセーム革は柔らかい素材です。
特に今回使う0.7mmは硬化処理がしてあるといっても、やはり柔らかいため、
コンパスなどで直接セーム皮に円を書くのはお勧めできません。
よって紙で型を作ってから、その枠をなぞるようにしてセーム革に型を書きます。

他の解説サイトでは円を1/2にしたのを貼りあわせて円を作ったりしてますが、
個人的には継ぎ目というのは少ないに越したことはないと思うので、
思い切ってセーム革を2枚使い、それぞれ1枚の円で2個分作ることにしました。
(丸く切り抜いた中央のセーム革は、そのままスピーカーなどを磨くクロスとして使えたりと便利です。)

というわけで、エッジの型を作ります。

エッジ外側の直径を計り、コーンの直径を計ります。
LS-11の場合は、それぞれ170mmと127mmでした。

外側を170mmきっちりにすると、少しでも膨らんで切り取ってしまうとシワができる可能性があるため、
自分は外側の直径を166mmとして作ることにしました。

コーン側はなるべくのりしろが少ないほうが、コーンの動きに影響が少ないと思ったので、
のりしろは7mmにしました。
よってコーンの直径から7mm x 2をの14mm分を小さくした、113mmを内側の直径にしました。
ちなみにエッジの内側は、コーンの内側に接着することにしました。

フォトショップなどを使い、パソコンで166mmの円の中に113mmの円を書いたものを作り、
プリントアウトします。
それぞれ同じ中心の円を書くように注意してください。
自分は図の書き方がよくわからなかったので、166mmのキャンパスを設定し、
そこに縦横それぞれ中央地点の83mmの部分に線を縦横に一本ずつ引き、
交差点を中心点として円を書きました。

参考として自分が使った型をアップしておきますが、自己責任で使用してください。
LS-11 ウーファーエッジの紙型 (右クリックから「対象をファイルに保存」を選択してください)

それをプリントアウトし、外側と内側を切り取るとエッジの型の完成です。
実際にエッジ代わりにウーファーにはめてみて、サイズが間違ってないことを確認してください。

型をはめてみます。

ここで、エッジの膨らみ部分である「たるみ」や「あそび」は計算しなくていいのか?という部分に
疑問を持つ人もいると思います。

※追記 たるみを作りましょうと書いてありましたが、たるみを作らないように、ピンとテンションを張った状態でエッジを貼り付けてください。
後述の写真では「たるみ」が出来てしまってますが、たるみができないようにしてください。

あそびやたるみを作らず、張った状態で接着をする

このページにリンクを貼ってくださった方の記事に書いてあったのですが、太鼓と同じ理論で、エッジはあそびを作らずにピンっと張った形で接着をした方が、ハリの良い低音がでるそうです。
また、キョンセームの春日さんも、テンションを張ったまま取り付けてくださいとのことです。

コーンを沈ませずに、テンションを少し張れるくらいの状態で接着をしてください。

型を作ったら、次にその型を元に、セーム革に直接型のふちを書き込みます。
セーム革をシワを伸ばした状態で平らな場所に広げ、その上に先ほど作った型を乗せます。
型の外周と内周のふちをなぞるように、細いサインペンかボールペンでふちを書き込みます。
セーム革は柔らかいため、本当はボールペンとかで書き込みをし難いのですが、
硬化処理がしてあってせいか、ボールペンを自重でなぞるだけで書き込むことができました。
力を入れて書き込もうとするとキョンセームが伸びてしまうので、あくまでもペンの自重を利用して、
軽くなぞらせる感じでふちをなぞってみてください。

ふちを書き込めたら、それをハサミで丁寧に切り取ります。
これも硬化処理のおかげだと思いますが、普通のハサミで簡単に切り抜くことができました。
前述しましたが、内側の円状に切り取ったキョンセームは、
そのままクロスとして使えますのでとっておきましょう。

これでエッジの完成です。
次はいよいよエッジの接着です。

3.エッジ外周部分の接着

いよいよエッジの接着に入ります。

一部分でも接着が足りないと、エッジが密着せずに低音がスカスカになるため
最重要課題としては、接着部は必ず全部の箇所がエッジに密着するように心がけてください。

が、最初に、ボンドが接着部分からはみ出すと、下の写真のようにシミになってしまい
見た目が悪くなってしまいます。

はみ出したボンドはシミになります・・・。

最新の注意を払い、作業をしてください。

もう一点の注意点ですが、自分は速効性の接着剤を使って、文中に書いてある接着時間にしました。
Gクリアー速効性以外のものを使う場合は、それぞれの製品にあった接着時間を調整してください。

以下、本題。

コーンを上側にし、エッジ部分に先ほど作ったエッジを乗せてみます。
サイズが間違ってないことを確認し、上手くエッジを設置し、
上下左右の4点を洗濯バサミでそれぞれ固定します。

洗濯バサミで固定

この際、エッジの内側はまだコーンの下に入れる必要はありません。上からふわっと被せる感じでOKです。

位置がおかしくないことを確認し、洗濯バサミを1箇所外します。
この時点でエッジの半周を接着できる状態になっています。
エッジを逆側におり、先ずはエッジ外周の金属部分に接着剤を塗ります。

接着剤によって多少接着方法は異なるかもしれませんが、基本として

「均等に万遍なく適切な薄さで塗る」

というのは共通事項だと思います。ここがすごく重要です。
金属の部分、特に内側に隙間が無いようにちゃんと均等に接着剤を塗り伸ばしてください。
自分は接着剤を直接金属の部分にたらし、へらで伸ばしました。

くどいようですが、ちゃんと全体に塗ってあることを確認してください。

次にエッジの該当部分にも接着剤を塗ります。
見た目にもかかわるので、神経を使って丁寧に塗り伸ばしてください。
Gクリアーの場合は乾くと透明になるため、塗りが少ないよりかは少しだけはみ出てもいいかな?って感じで
進めてもOKだと思います。

塗りが少なくて隙間ができてしまうと致命的なので、繰り返しますが神経を使って作業を行ってください。

自分はGクリアーの速効性を使ったのですが、よく考えると速効性を使う理由はあまりなかったように思えます。
というか、言葉通り本当に速効すぎて、
塗ってる最中に乾いた接着剤がネバネバと伸びて作業をし難かったです。

Gクリアーの場合は、塗ってから5分ほど待ち、半乾きになってから接着します、
エッジを金属部分に乗せ、上手く接着位置を調整します。
接着位置が定まったら、きれいな指でぐっぐっと強く圧力をかけ、接着をします。
内側外側とも隙間がないように、しっかりと接着をします。
(おの内側というのは、金属部分の1cmほどの幅の中での内側であって、
コーン側という意味での内側ではないので誤解しないでください。)

半周ずつ接着します。

次に、今接着した部分の両端の内側に洗濯バサミを移動させ、残り半分の接着を開始します。

残り半周。

手順は同じですが、さっき接着した部分と今回接着する部分のつなぎ目の部分が
おろそかにならないように注意してください。

反対側も接着したら、洗濯バサミを全部外し、改めてエッジの位置を調整し、
全体に指で圧力をかけ接着をします。

LS-11の場合は、次にガスケットを貼り付けます。
ガスケット貼り付け部分に接着剤を塗り、ガスケットにも接着剤を塗り、同じ要領で貼り付けます。
ここも同じく、隙間ができないように注意してください。
貼り付けたら、ガスケット全体を指で押し、接着をします。

LS-11の場合は、ガスケットがウーファーの最善面に出てるため、ウーファーを逆さまにして置いておくと、
ウーファーの自重でガスケットに圧力がかかるため、ウーファーを逆さにしてガスケットを下にした状態で
どこか平らな場所においておき、この状態で放置しておきます。

スピーカーの自重を使い、接着をする。

気になる方は、その上からさらに、適度になら、重しを乗せても問題ないでしょう。

もう片方のスピーカーも同じ要領でエッジの外側を接着します。

これで外周の接着は完了です。
このまま3時間ほど待ちます。

4.エッジ内周部の接着

ここはやり方に非常に迷いました。

エッジの外側の接着が完了。

普通に考えたら、エッジ内周部をコーンの下側に入れてから接着剤を塗るんだろうけど、
そうすると隙間が狭すぎるし、なんかコーン側とエッジ側の両側に上手く接着剤を塗れない気がしたからです。

後、速効性の接着剤だったので、塗ってる最中にコーンとエッジが触れてしまって、
そのまま固まってシワになったらどうしようとか、こんなところで速効性が仇になるとは・・・。

考えた末に、エッジをコーンの上側に出した状態で接着剤をエッジ側とコーン側に塗り、
接着までの乾燥が終わってからコーンの下に迅速に入れて接着するという力技にでることにしました。
このやり方をする人は、接着剤を塗る前に、スムーズにできるように
何回かエッジをコーンの下に入れる練習をしてください。

先ずはコーン裏側のふち10mmくらいに接着剤を伸ばす。特にふちに隙間ができないように気をつける。

コーンの裏側に、隙間無くボンドを伸ばします。

次にエッジ上側の内周のふち7mmくらいに接着剤を塗る。隙間ができないように気をつける。

また、このエッジ側にボンドを塗る際に、コーンに接着剤がつかないように、
コーンの上にエッジの型の際に切り取った紙の真ん中の部分を、
コーンとエッジではさんで作業をしました。

ボンドが付かないよう、下に紙を敷いてからボンドを伸ばします。

5分後、いざコーンの下へエッジを入れます。
その後に「コーンを真下に軽く押し」、セーム革がピンっと張った状態になるようにして接着します。
しばらく押したら、何か重しをコーンにのせ、コーンを押した状態で固定します。

重石を乗せて接着。

重しは重過ぎないように気をつけてください。

重石を乗せた状態で、指で挟みながら圧着させるように、ふちをすべて接着します。
細かく動かしながら、1周させるようにして全体を圧着させてください。

その後、重石をどかせてたるみの部分を確認してみます。
きれいになってない場合は、下から綿棒などで軽く押して整形してください。

この様な部分は、下から押してたわみを作ります。

この際に外周の淵で浮いてる部分があれば、強く圧力をかけて無くせないか試してみてください。

そしてもう一度重石をのせ、1時間ほど固定しておきます。

普通ならこれでコーン側の接着も完了ですが、自分はどうしても隙間が気になったので、
コーン上側とエッジの隙間に接着剤を1周させました。
おかげで相当見た目が悪くなってしまった・・・。
今考えると、後ろ側からコーンとエッジの境目に接着剤を塗っておけばよかったと後悔しています。
というわけで隙間が気になる人は、後ろからコーンとエッジの隙間にぐるっと1周、
接着剤でふたをしなおしてみてください。

というわけで、1時間ほど重石をのせたら、外して改めて裏から綿棒でふくらみを整形して、
気になる部分をもう一度指で圧着させ、終了です。

このままコーンを上向きにした状態で水平な場所に置き、24時間乾燥させます。

線をウーファーから外して作業をしてた人は、つけるほうを間違えないようにしてください。

スピーカーにウーファーをつける際には、ネジは10時、4時、2時、8時の順でつけていってください。
また、いきなりきつく締め付けるのではなく、全体的にゆるくつけてから均等に締め付けていってください。

いよいよ音鳴らしです。どうですか、ウーファーの低音が復活しましたか?
なお、最初の1週間は、控えめを心がけ、あまりウーファーを振動させすぎないように楽しんでくださいね。

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