トヨタのカーナビアプリ「TCスマホナビ」のレビュー

トヨタが年額2500円でサービスしていたカーナビアプリが、無料アプリとしてリニューアルして去年の12月にリリースされていた。

トヨタ自動車、新しいスマートフォン向けナビゲーションアプリ「TCスマホナビ」の無料提供を開始 | トヨタグローバルニュースルーム
スマホ向けサービス | TCスマホナビ | T-Connect

これは使ってみなければ!ということで、使ってみました。

以下、現在メインで使っているヤフーカーナビとの比較を中心に、感想を書いてみます。

結論から書くと、まだまだヤフーカーナビの方が使い勝手が上でした。

ナビとしての機能はそれなりに充実。だがアプリとしての出来は下

これが非常に残念だった。アプリとしての使い勝手が非常に悪い。
アプリとしての出来がヤフーと同等なら、個人的にはこっちをメインにしていたかもしれない。

TCスマホナビの全体的な印象は、日本の車載カーナビをなるべく忠実にアプリとして作ったという感じ。
ヤフーカーナビよりも車載カーナビに色んな意味で近い。
ので、ナビ自体はヤフーよりもわかりやすい工夫が色々とあって、ヤフー側にも実装して欲しいな~という機能が多々ありました。

TCスマホナビの強み(ヤフーカーナビには無い機能)

機能面でTCスマホナビが優れている点を挙げてみる。
ここらで機能的に惹かれたら、TCスマホナビに移るのもありかもしれません。

ナビ最中のリルート機能

TCスマホナビでは、ナビ中に二種類のリルートを任意でできる

1.現在地付近の渋滞情報を考慮してリルート
2.全ルートのリルート

これは便利だと思う。
ルート最中に渋滞が発生しました、リルートしますか?的なダイアログがでてくれるとベストなんだけどね~。

ちなみにヤフーカーナビは渋滞情報で自動でリルートしてくれるらしいけど、ほとんどされない。
だから、長時間の走行で使う場合は、途中で再度目的地設定をして渋滞を避けるルートを設定する必要がある。

それに比べると、ボタン一発でリルートができるこの機能は便利だと思う。

渋滞の考慮具合を指定できる

これはどこまで効果があるかは不明だけど、設定として存在する。

・渋滞を考慮した検索 オンオフ
・渋滞考慮レベル 高/低
・季節規制考慮 オンオフ
・時間帯規制考慮 オンオフ

曲がる箇所や要所に近づくとワイプでアップ表示でお知らせ

これもカーナビだと当たり前だけど、ヤフーカーナビでは実装されていない。

国道の案内標識で進行する方向や、信号のない脇道での曲がる箇所に近づくとワイプで一時的に地図がアップになって曲がる箇所をわかりやすく教えてくれる。

ナビの最中に中継点を追加できる

これも長距離ドライブだと地味に便利。
ヤフーだと一回ナビを終了させる必要があって面倒。

使用する車種の大きさを5種類から選べる

軽、普通、中型、大型、特大の5種類から選べる。
恐らく、大きいのを選ぶと細い道をさけてルートを設定してくれるので、大きな道だけ使ったルートの検索というのができるんじゃないかな。
これも便利だと思う。

ルート検索条件が5パターン

推奨・一般・高速・距離・別ルートの5パターン
ちなみにヤフーはおすすめ・高速・一般の3パターン。

まぁでもこれはヤフーの3パターンで間に合っている気もする。

一度走った道が、走行軌跡としてナビに記録・表示される

これもナビだと当たり前だけど、アプリで実装してるのは初めてみた。
よく走る道がひと目でわかるので、仕事で車を使う人には便利な機能だと思う。

その他の機能

ターンバイターンモードがある

地図を非表示にして、何km先左折という単純表示と音声案内のモード。

現在走行中の道の名前や住所が表示される

個人的には住所のみ表示とか選択できると嬉しい。

地図のキャッシュ容量を大きく設定できる

ナビ中に地図のダウンロードを控えたい人には便利かも。
自分は気にならないのとディスク容量を節約したいので最低限にしてる。

ナビの履歴を個別削除できる

地味に必要。ヤフーは一括削除のみ

駐車場シェアリングサービスの表示・予約が可能

akippaが提供するサービスの予約が可能

徒歩専用のナビモード

推奨・屋根・楽・大通りの4パターン

TCナビアプリがヤフーカーナビよりも劣っている点

ヤフーカーナビと比べて至らない点。

交差点名の無い様な小さな信号機がマップに表示されていない

これは何故・・・と突っ込みたくなるような残念な点。
個人的には、ナビ上の信号機の数を目安にどこを曲がるって覚えるから、これが表示されないとわかりづらい。

音声出力にオーディオフォーカスが使われていない

個人的に、これが最も致命的。
音声出力にオーディオフォーカスを使っていないため、案内時に音楽プレイヤーの音量が小さくならない。
そのため、実質的にTCスマホナビと音楽再生を同時に使うのが難しい状況。
これは一刻も早く対応して欲しい。
ヤフーはもちろんオーディオフォーカスが使われていて問題がない。

バックグラウンド時に音声ナビが動作しない

これも個人的には致命的。
音声ナビが再生されるのは、アプリがアクティブ時のみ。
長距離で直進が続く場合に、音楽プレイヤーの画面のまま好きな音楽を選択しながら走行して、700m先~とか音声ナビが聞こえたらナビに画面を戻したりするんだけど、これができない。

アプリの動作が不安定(android)

現時点では強制終了することが多々ある。
また、ナビが始まってからルートがめちゃくちゃになるバグにも遭遇。

(恐らく)地図上にオービス情報は表示されるらしいけど音声で知らせてくれない

これも個人的には音声で知らせてくれないとわかりづらい。

目的地の検索精度が悪い

目的地を単語で検索した時の検索結果数が少なすぎるので使い勝手が悪い。
ここは悪い意味で車載カーナビみたい。

諸々の操作性が悪い

目的地に到着した後の案内を終了させる動作が3ステップ必要

ONボタン→設定→案内終了の3ステップが必要で、非常に不便。

通信が切断されて渋滞情報がオフになると、リルート操作をしないと渋滞情報がオンにならない

これも地味に面倒。

道の太さがわかりづらい

ヤフーと比べてわかりづらい。

地図のズームの維持が使いづらい

例えば、ナビ中に一時的に画面をずらして拡大した後にナビを再開すると、その拡大したままナビが再開される。
ヤフーではナビ時の尺度に自動で戻る。

ナビ走路の全体表示ボタンがない

ヤフーにはある。これもたまに使うので、無いと不便。

ルートから外れた時のリルートが若干遅い

少し遅い。

渋滞情報の精度はほぼ同じ

ヤフーカーナビもTCスマホナビも、渋滞情報は

1. VICS(日本道路交通情報センターの渋滞情報)
+
2. プローブ(各ユーザーのリアルタイムの統計情報)

の両方を利用している。
1は同じで、2はそれぞれのユーザーの情報なので、異なってくる。

現状はまだアプリでカーナビ使う人の方が少ない気がするので、トヨタの方が若干有利じゃないかなぁという推測。
でも情報精度はそんなに変わらないはずだから、気にする所ではないかなと思ってます。

トヨタのはVICSとプローブを統合して、T-コネクトという名前でサービスを提供してる。
ナビ向けサービス | Tルート探索(プローブ情報付き) | T-Connect

ヤフーはこちら。
Yahoo!カーナビ アプリヘルプ – 渋滞情報(渋滞・規制情報、プローブ)を表示する

総評: TCスマホナビに移りたい気持ちはあるけど、現時点ではまだヤフーカーナビがメインになりそう

総合的にはヤフーカーナビがまだメインかなぁというところ。
ヤフーカーナビはナビとして足りない点もあるけど、致命的な欠点も少ないから、やっぱり使いやすい。

でもこれからのTCスマホナビのアプリとしてのユーザビリティの成長に期待大です。
特にオーディオフォーカスでの音声再生は必須レベルなので、早く対応して欲しい。


投稿日

カテゴリー:

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)